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桜の咲き始める頃に沖縄へ渡ったので、桜を見ていなかった。
いや、桜は観れないだろうと思っていた。
阿蘇の外輪山を降りて来たとき、桜が咲いているのを見つけた。
とても、うれしい。

九州の地に立ち、菜の花が咲く段々畑や、若葉の芽吹く草木
道ばたの地蔵や高千穂の神楽、桜島の灰。
旅の良さを楽しんでいるが、反対に写真が撮れない。

自分が今まで撮った写真と違う斬新さ、革新を求めているが、なかなかできない。
写真が撮れないでいる。

旅の出発当初は、写真への希望。
途中、写真の模索。
最後、従来の写真を変えられない自分への落胆。
撮影コンセプトの不安定さ、絞り込みの甘さ、集中力の無さ。

旅をしていて、いろいろな人と逢った。
いろいろな人達を見てきた。

自分が旅してきたこと、動いてきたことを後に残したい。
妄動し続けた自分を残したい。
だから、写真を撮る。
自分の動き、限りなく続く一連の鎖の中で、際立った光を放ちながら動き流れていきたい。
そう思った。

1992年4月14日 東京に帰るフェリーの中で記す。

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